Zur Rose:ボルツァーノ県のアルト・アーディジェ地方料理の最も優れている場所
職業か?それとも天職か?ハーバート・ヒントナーの場合両方適している。ボルツァーノ県のサン・ミケーレ・アッピアーノでZur Roseレストランのシェフとオーナーである。ヒントナー氏にとってアルト・アーディジェ地方は人生哲学の源のようである。古典的なレシピに隠れず、創造性と配慮を使い、伝統を再生させる。
伝統料理の保護は社会的責任である:地元産食材の使用によって、ローカルの生産者や農家への貴重な支援であり、農民の文化の保護には重要である。それに材料の出所を明確に知ることで、質の高さの証明となる。
シェフとしての始まりから、奥さんのマーゴットと現在のZur Roseまで:ミシュラン星の価値を毎年保ち続けることについてヒントナー氏と話した・
デビューしたときはどうでした?
「デビューしてから間もなく50年になる。14歳のときウェイターとして始まり、その次料理見習いになった。順調に続いて、オーストリアとドイツでも働いて経験を重ねた。アルト・アーディジェに帰ったとき、アッピアーノ村のレストランのオーナの娘に出会い、結婚した。そこは転機になった。奥さんと一緒にそのレストランを、労働者向けのトラットリーアから別のものにしたかった。」
どのような料理にしたのですか?
「地方の食材のみ使って、創造的な料理というアイディアがあった。でも最初はつらかった。1985年から、その後の3年間はよく非難を浴びた。客は慣れていなくて、新しいことに怖がっていた。とくに料理(例え玉子と脳みそ)、少量と高価格にクレームをつけられていた。借金するまでに続けた。地方新聞にいい評価の記事に載せられ、調子が変わった。1994年12月にミラノから電報があって、1つ目のミシュラン星の獲得を知らせていた。」
その後どうなりましたか?
店も料理も更に改善した。続いてやく7年間、イタリアの青年レストラン業界者の理事として活動した。それを機にイタリア全国を回って、それぞれの地方料理を試すことができた。
現在の状況はどうですか?
「現在息子は我と一緒に料理を作っている。少しずつ、次の世代のために必要な変化の準備をしている。」
シェフの料理に基づいているアイディアはどう誕生するのですか?
「自然に思いつく。最初に考えるのは季節のことである。そのときにもっとも自然なものは何であるか。創造性は山あり谷ありだ。その創造性に刺激するには子供の心を持たないわけにはいかない。」
創造性と技術をパーサンテージで説明するとどの程度だと思いますか?
創造性といっても、二つの創造性があると思う:スタンダードな創造性と天才的な創造性。天才的な創造性を持っているシェフは実に少ない。そのなかフェラン・アドリアとグアルティエーロ・マルケージが天才であった。能力は30パーセントぐらいで、その残りはすべて手先の器用さだ。」
レストラン業界の将来はどうと思いますか。
「将来のスローガンは真の贅沢は単純さだ。何を食べているか、お客さんは理解したがっている。人々はデザインの料理や複雑な料理に飽きている。それに吟味していない材料を使っているレストランが多い。安易な方法を求めて仕事を懸命にやらない若者にうんざりしている。それに、現在の家族では味覚を洗練する機会が少なく、みんなは画一した味覚になってしまった。」
息子さんは長い間シェフと共に働いてきた。シェフのキャリアを狙っている若者に何か助言ありませんか?
「規律と食材の優れた知識。自分に信じること。自分の個性を失わず、道を作り上げ、それを絶対に外れないことだと思う。」